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Ordinary People Do Extraordinary

ロンドン大学の大学院で広告・広報・マーケティングの勉強をしていましたが、2014年9月に卒業予定。イギリスでの就職を目指します。

英語のリーティングがなぜか得意な私のおすすめ! 高校レベルの英語力で読める小説3選

こんばんは。Sumです。

 

さて、今日は英語のリーディングがなぜか得意な私が、リーディング力の強化に高校レベルの英語力で読める小説を3冊おすすめしちゃいます。

 

私の英語リーディングスペック

まず私のリーディングスペックなんですが、以下の通りです。

  • TOEICで480点(495点満点)
  • IELTSで8.5(9.0がフルスコア)

詳細は過去記事を見て下さい!(❛ ◡ ❛)

【リスニング編】TOEICで975点をとるまで - Ordinary People Do Extraordinary

12/15(土)のIELTS 結果発表 - Ordinary People Do Extraordinary

個人的には帰国子女でもないのにこれぐらいできたらいいんじゃないの~と楽観的なことを勝手に思っています。

もちろんまだまだネイティブには程遠いので、さらなる研鑽が必要なんですけどね。

 

なぜリーディングの強化に英語の小説がお勧めなのか

さて、今でこそイギリスに留学していますが、留学前からリーディングは比較的得意なほうでした。

理由はいろいろありますが、わりかし平易な英語の小説や新聞の記事などを定期的に読んでいたことが挙げられます。

その中でも英語の小説がお勧めなのは、やはりエンターテイメントとして単純に面白く、「英語を勉強しよう!」と意気込まなくても自然と英語の勉強になるところだと思います。

アカデミックな本は専門用語が多いですし、過去のセオリーを理解していないとそもそも言っていることがわからないこともあるので、読んでいてけっこう辛いものがありますよね。

かといって新聞も経済や国際政治はぴんとこない・・・。

その中でも、英語の小説なら、普通に日本の小説を読んでいるような感覚でエンターテイメントとして楽しめるところが魅力です。楽しくなければ学習は続きません。

 

というわけで、今回はわりかし平易に読めて楽しめる、英語の小説を3冊ご紹介します。

 

The Accidental Tourist by Anne Tyler

The Accidental Tourist: A Novel (Ballantine Reader's Circle)

The Accidental Tourist: A Novel (Ballantine Reader's Circle)

 

私はこの小説が大好きで、今でも時々内容を思い出しては手に取ってしまいます。

題名のThe Accidental Touristとは、直訳すると「偶然の旅行者」です。主人公のメイコンは旅行嫌いで、出張などで仕方がなく旅行することになった「偶然の旅行者」向けに、手軽な宿やレストランのガイドブックを作成する仕事をしています。

私は出張や転勤をいつも楽しんできた旅行好きなので、こんなつまらなそうなガイドブックにはあまり共感できないのですが、このどこかにありそうな設定が素晴らしいんですよね。

さて、メイコンは息子を亡くしており、そのことが原因で妻とうまくいかなくなります。息子が幼いとき、メイコンはボールを追う息子を見守っていました。そのとき、向かいからトラックが来ました。危ない! とメイコンは思います。しかし同時にメイコンは、既に息子がいなくなった未来を思い浮かべていたのです。

息子はこのときは無事でした。しかしメイコンは、自分が息子の死を思い描き、それを受け入れる準備をしていたことに気付かされてしまいます。

メイコンはいつも悲しみに備えて生きている人間です。だから息子が本当に死んでしまっても、深く悲しむ素振りを見せず、未来を悲観的かつ消極的に受け入れて生きています。妻はそんなメイコンに嫌気がさして、家を出ていこうとします。

そんなメイコンにドッグ・トレーナーのミュリエルという変わった女性が現れ、徐々に変化が起こっていきます。劇的な変化ではありません。だけれども、ミュリエルはメイコンをぼんやりと包んでいるこの膜のような悲しさを、徐々に解きほぐしていきます。

この小説にはあまり難しい単語が出てこないのですが、こんなにやさしい英文でこんなに繊細に心の機微を描くことができるのかと、最初に読んだときは驚き感動しました。

英語や英文に対する敷居が下がるだけでなく、宝物のような素晴らしい物語を届けてくれる小説です。

 

ちなみに日本の小説家の平安寿子さんはこの作者のアン・タイラーさんから名前をとったらしいです。

平安寿子 - Wikipedia

 

Stargirl by Jerry Spinelli

Stargirl

Stargirl

 

この小説は私の黒歴史をほじくり返すので、本当は紹介したくないのですが、それでも紹介せずにはいられません。

内容を端的に紹介すると、学校に変わり者の女の子・自称「スターガール」が転校生としてやってきて、主人公のレオはそのスターガールと恋に落ちるという話です。

この女の子は毎日変わったドレスを着て、皆の誕生日を知っていて、誕生日にはウクレレで歌を歌ったりするんですね。

思春期にこの本を読んでしまったものですから、すっかり影響されて、スターガールみたいになりたいなぁと昔の私は思ったものでした。

変わり者に憧れ、変わり者になろうとし、結局何者にもなることがなかった自分の青春時代を思い出すと、今でも悶絶してしまいます。

さて、話の続きです。学校生活にはスクールカーストや見えないルールが無数に存在しています。レオはスターガールを好きになってしまいますが、同時に彼女が普通の女の子になることを望みます。スターガールはレオの望み通りの女の子・スーザン(彼女の本名)になるように努力しますが、それは彼女のそれまでの人生を否定するものでした。

スターガールはチアリーダーになろうとするんです。もうね、なんでチアやねん!と、似非大阪弁で怒鳴りたくなっちゃいます。なんでそんなクイーンビーみたいなまねをしなきゃいけないのかと。スターガールはスターガールのままでいい!

とまぁこんな感じの、甘酸っぱくてきらきらしたちょっと悲しい小説なんですが、クライマックスは最後のパレード。スターガールの魔法にかかってみてください。

児童文学なので英語は読み易いです。固有名詞や地名は適当に飛ばし読みしましょう。

 

久しぶりにスターガールのことを思い出したら、なんだか熱くなっちゃいました。

今となってはこの本は恥ずかしくて切なくて悲しくて全部読めないかもしれませんが、この本を読んで心を痛めて泣いていた昔の私も、今の私の一部なのだと思うと、それもまたいいものだよね~としみじみと思えるんです。

 

Never Let Me Go by Kazuo Ishiguro

Never Let Me Go

Never Let Me Go

 

もしこまだの本を日本語で読んでおらず、かつ、映画も見ていないのであれば、絶対に英語で原作を読んでみて下さい。

作者のカズオ・イシグロ氏は、日本人の両親の元に生まれましたが、幼少期にイギリスに移住したため、母国語は英語です。ただ、本当にすらすらと読めてしまう英語なんです。特にこの本は、高校生レベルの英語力があれば、必ず読み通せます。

絶対にAmazonのレビューを読んだり検索したりしないでください。ネタバレします。とにかく、この本について書こうとするとネタバレしてしまうので、内容は極力書かないようにします。ぜひ実際に読んで欲しいと思います。

主人公のキャシーは、「介護者」という職業についています。その仕事を始めて既に長い年月が経っており、彼女はベテランの域に達しています。

キャシーは自分たちが昔過ごした特殊な学校のことを思い出します。そこでは、創造性が何より大切にされ、詩作や絵画や音楽が奨励されていました。

偶然、かつて学校生活を共にした親友に再会したことから、彼女はその失われた学校と教員たち、そして最愛の人を探し出そうとします。それは彼女たちの存在意義を明らかにする旅でもありました。

 

最後の50ページくらいはもう涙でボロボロになりながらページをめくっていました。特にマダムが枕を抱いてNever Let Me Go(私を離さないで)と歌っていたキャシーを回想するシーンは号泣ものです。

 

悲しい小説なので万人にお勧めできるわけではないのですが、絶対に一度は読む価値があると思います。

そして、ぜひ合わせて大野和基さんによるカズオ・イシグロ氏のインタビュー記事も読んで見て下さい。


カズオ・イシグロ 「『わたしを離さないで』 そして村上春樹のこと」 月刊文学界 2006年8月号 by 国際ジャーナリスト 大野和基

 

この中でイシグロ氏は、この小説を包み込む秘密について、このように述べています。

本全体にわたって、奇怪さが絶えず少し存在するようにしましたが、読者を刺激しようとしたわけではありません。読者に、子供と同じ立場に立ってほしかったのです。普通、子供についての本を読む読者は大人で、子供を待ち受ける世界についてすでにわかっています。つまり子供を上から見下ろすところにいるのです。我々は子供がかわいいと思ったり、見下したりします。子供がわかっていないことを、我々はわかっているからです。ですから、この本では、違った効果を作り出したかったのです。大人の読者でさえも、社会のルールが何なのか、皆目見当もつかないほど、変わった世界を作り出したかったのです。[中略] わかってくれますか?大人の読者にも同じ奇怪さや恐怖のプロセスを経験してほしかったのです。子供や若い読者が経験するのと同じようなことが、徐々に分かっていく過程です。どの局面でも、子供が知る以上に読者に知って欲しくなかったのです。

そうそう、子供が新しいことを体験するのと同じように、予備知識なくこの本を読んでみて欲しいと私も思います。

 

久しぶりに本のことを書いたら、もっと本が読みたくなりました。

もしお気に入りの英語の本がありましたら、ぜひ私にお勧めしてくださいませ!

 

Sum