後出しPRが流行する今日このごろ
こんばんは。Sumです。
まずはここ3日くらい、Facebookでシェアされまくってたこの動画をご覧くださいませ。
他人同士が初めてキスする様子を動画におさめた映像。今日の時点で4300万回を再生する大ヒットとなりました。私のFacebookのウォールでも、"How sweet!"とか"Romantic:)"とかコメントがついて、シェアされまくりでした。
私は「なーんかリアリティ・ショーみたいな胡散臭い動画だな~」と思ってしまって、動画だけ見たのですが、案の定、ファッションブランドの広告の一部だと判明したようです。
3日で3,500万回再生 初対面10組のファーストキス動画が話題 | Fashionsnap.com
公開翌日の3月11日、ロサンゼルスのウィメンズブランド「Wren(レン)」が2014年秋広告の一環だと明らかにし、動画の中で着用されたボーダーやレオパード柄のドレスが公式ECサイトで販売されている。(Fashionsnap, 2014)
この報道を見て思い出したのが、先日のアカデミー賞でリツイートされまくったエレン・デジェネレスのこのセルフィー。
Reenact Ellen's Oscar Selfie - YouTube
これも後からサムソンのプロダクト・プレイスメントだったと判明しました。
サムスンの広告戦略、想定以上の大成功―アカデミー賞授賞式で - WSJ.com
デジェネレスさんはこの日を前にして、授賞式の間に「セルフィー」を撮りたいとABCに伝え、ABCはスポンサーであるサムスンのデバイスを使うことを提案したという。リハーサルではサムスンの幹部らがギャラクシーの使い方を彼女に教えた。
WPP参加のブランドコンサルティング企業ランドーアソシエイツのマネジングディレクター、アレン・アダムソン氏は「サムスン・ブランドにとってはものすごく良い宣伝になった」とし、「エレンのセルフィーは普通のコマーシャルよりずっとインパクトがある。これがネットを通じてうわさとして広がる効果はまるでマジック。信じられないほどだ」と述べた。(VRANICA, 2014)
こういうPR戦略って、すごくインパクトがあるのはわかるんですが、個人的には釈然としません。
初めから「これは広告だよ」とは言わずにポッとソーシャルメディアに出して、人々は広告と知らずにそれをリツイートしたりシェアしたりして、広告に加担させられる仕組みになっているような気がします。
と同時に、将来こういう業界で働きたいのなら、もっと批判的にものごとを見る目を養っていかないといけないなと痛感しました。
今回の2件で驚いたのは、同じPRやマーケティングを学ぶクラスメイトたちが矢継ぎ早に嬉々としてこれらの映像やツイートをシェアしていたことです。
将来PRやマーケティング業界で働きたいというのに、そんな簡単に広告に引っかかっていいの? と思ってしまいました。自戒をこめて。
最後に・・・ケビン・スペイシーさんはアメリカだと照英さんか川越シェフみたいな立場なんでしょうか? このコラ*1、じわじわきます。
Sum